医療法人 明日葉会 札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル

北海道の様々な病院で経験を積み父親の産婦人科へ

 医師になったのは〝人の命を救うため〟なんてカッコいいことを言えればいいんだけど。産婦人科医である父の背中を見て育ち、父を尊敬していたので、きっと自分も医者になるんだろうなって思っていて、気が付いたら医者になっていました。産婦人科医を選んだのは、父の影響もありましたが、出産という〝命の誕生〟に関われること。これは、産婦人科医ならではですから、そんな幸せな瞬間に立ち会うことができるということに興味がありました。また、それだけではなく手術に携わることができるし、病気にも患者さんと一緒に向き合えることも大きかったです。
 東京の大学を卒業後、北海道大学病院へ、その後、旭川や釧路など様々な病院で経験を積みました。現場では覚えることが山積みで、メモをとりながら、それを夜な夜な見返して覚えましたね。毎日大変でしたが、現場にも慣れたくさんの経験を積んだ頃、自分のことを信頼してついてきてくれる患者さんも増えてきて、この仕事がとてもおもしろくなりました。

1万人の赤ちゃんの誕生に立ち会うベテラン

 はじめて、医師として出産を経験したのは忘れもしない1998年の10月です。分娩室で赤ちゃんのうぶ声を聞き、生命の誕生の素晴らしさを経験しました。医師になって23年、それから1万人くらいの赤ちゃんのうぶ声を聞きました。出産は一人ずつ違いますし、それぞれに思い出があります。周りからの信頼やトラブル回避なども含め、一つひとつの経験が今の自分につながっていると思います。出産は自然分娩※だけではなく、帝王切開※になることがあったり、ときに赤ちゃんの蘇生を行うこともあったりと様々ですが、それが僕の日常。難しい手術のときは緊張することもありますが、常に平常心を心がけています。どんなときでも準備はしっかり行い、頭の中でのイメージトレーニングも欠かしません。新しい命と家族みんなの笑顔のために、スタッフと協力しながら全員で全力を尽くします。将来の夢を持つには子どもの頃の経験が大きく影響すると思います。今年の夏から病院で、小中学生を対象に「子ども職業体験」イベントをはじめました。様々な体験が将来の夢につながればと思いますし、医療の道を目指す子どもが増えてくれればうれしいです。2022年9月30日発行さくらノートvol.16掲載記事

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