医療法人 明日葉会 札幌マタニティ・ウイメンズホスピタル

遺伝医療の敷居を低くし地域のかかりつけ医に

 医師になりたいと思っていたのですが、理数系が苦手だったので最初は社会学部に入学。子どもが大好きだったので国際協力の道を志し、2ヵ月間バックパックを背負い1人で東南アジアの子どもの支援を行っているNGOやNPO団体を回りました。その体験から自分はもっと直接的に子どもと関わりたいんだと気づき、医学部へ入り直しました。
 研修医時代はとにかくハード。救急当直当番のときには、ひっきりなしに患者さんが来るので、「重症者を見逃したり誤診したりしたらどうしよう」と毎日不安で、寝る時間を削って必死で勉強しました。採血が苦手で毎朝6時から病棟を回って何十人もの採血をするのは苦行でした(笑)。結婚を機に札幌に引っ越し、札幌医科大学小児科へ入局。小児科の専門医になった後は、さらにその専門を深めるサブスペシャリティ領域を決めて学ぶのですが、その患者さん、その人全体を診ることができる遺伝の分野を選択し、遺伝性疾患や先天異常※についてより深く学び専門性を高めました。

病気に負けず楽しく過ごせるようサポート

 札幌マタニティ・ウイメンズホスピタルには大学勤務時代から週に一度、小児科外来の診察に来ていましたが、2年前に常勤医として入職しました。生後6ヵ月までの赤ちゃんの健診※と予防接種、そして出生前診断を検討している妊婦さんの遺伝外来を担当しています。小児科外来は基本的に元気な赤ちゃんの診察がメインなので、毎日こちらも赤ちゃんから元気をもらえて楽しいです。もちろん楽しいだけでなく、赤ちゃんを診ることに恐怖心はあります。でもそれは大事なことだと思っています。怖いと思っているから気をつけるし、見逃さないようにしようと一生懸命診るからです。はじめての子育てで不安になっているお母さんのお話を聞き、自分の経験なども踏まえ不安を解消できるようアドバイスなども行います。お母さんのホッした顔を見るとうれしくなります。将来的には当院で感染症も含めた一般診療も行い、さらに先天異常や遺伝性疾患を持つ子どものかかりつけ医になるのが目標。すべての子どもが元気に過ごせるように、どんな障がいをもっていても、どんな合併症をもっていてもその子と家族が楽しくすごせるお手伝いをしていきたいです。2022年3月31日発行さくらノートvol.15掲載記事

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